すこしマニアックな話なので、わかる人向けに。
Googleが、Android GSI 10をロールアウトしました。
今年のはじめくらいからGoogleが話題にしていたGeneric System Image(GSI)は、Android Q Beta 4で、Pixelシリーズに実装されたもので、「Dynamic System Updates」とも呼ばれています。
これは、ADBから操作することで、Trebleがサポートされているデバイスに、一時的なシステムパーティションを作成できるもので、GSIは、いわゆるライブブータブルLinuxディストリビューションのように動作します。
ただし、現時点ではPixelシリーズで最適に動作するとされています。
開発またはテストなどを目的にGSIを利用した後、デバイスを再起動することで、オリジナルブートパーティションにあるAndroidを起動することができます。
つまり、安全性を確保しつつ最新ROMの実機テストを行うことが可能になる上、再起動するだけで実機の元のビルドに戻ることが可能になります。
Googleは、GSIは開発者向けであることを明言していますが、理論上、ブートローダーをアンロックせずにカスタムROMを安全に起動できる環境を構築することが可能で、一部の諸兄には注目を浴びています。
現在、提供されているのは以下の3種類です。
- ARM64システム用のAndroid 10 AOSPビルド
- x86システム用のAndroid 10 AOSPビルド
- ARM64システム用のAndroid 10 AOSPビルドにGoogleサービスをバンドルしたもの
例の界隈がザワっとするし始めると思いますので、来たるサポート停止後の世界に向けて準備をしておくと良いでしょう。
ソース:https://developer.android.com/topic/generic-system-image/releases